突然駐在員として、飛ばさてはや8年。
英語も話せないのに、駐在先は国際機関。
40カ国以上の猛者と仕事。
早く帰りたいと泣きながらの4年間でした。
それが、現地で就職し、今や8年目です。
そこで気づいた、シンガポール人の仕事の仕方。
あんま価値ないかもですが、日本とシンガポールでは、
こんなに違うんだなぁと、感じたのでまとめてみました。
結論から言うと、
こんな感じです。
一つ一つ解説していきますね。
Contents
シンガポール人と仕事をして8年。ただ思うことを書いてみました。
日本の常識は、非常識。
んなことあるかと思いましたが、
シンガポールで8年働いて、痛感しました。
最初の2〜3年は、その違いを、
「シンガポール、ほんと終わってんな。だめじゃん」と、
若気の至りもあり、自分至上主義でした。
しかし、それではビジネスがうまくいかない。
次第にそんな感情が湧き、試行錯誤。
シンガポール、海外の人って、
ビジネスに対して優先順位が、
違うんだと感じるように。
経験を積んで、歳もとったせいか、
理解しようと努めるようになり、
「わかるよ。そうだよね、落ち着けシンガポールのおっちゃんらよ」と、
思えるようになった確率70%。
今でも、「なんだそりゃ。さっさとやれよ」と
年甲斐にもなく、イライラする確率30%。
そんなもんです。私は小物なんで。
残業しないぜ、家族優先や。
会議では、結論なんて出さなくてもいい。
自分の言いたいことを言っておくことが最優先。
そんな、自分には衝撃的であり、
今となっては貴重な体験と思えることを、記事にしました。
シンガポール人の働き方の特徴
シンガポール人の特徴的な働き方を、5つ見ていきましょう。
シンガポールに限らず、グルーバル感覚として、
仕事が気に入らなければ、転職すればいっしょ。
これが常識です。
日本のように、有名大学に入って、
日系大企業を目指す。
入社してみると、残業の嵐で、手当もあまり出ず、
じわじわと気づかない、社畜教育。
公務員・大手日系企業に入ると、優秀と言われ、親戚一同が褒めてくれる時代がありました。いわゆる勝ち組ってやつです。10年後には、それが負け組って呼ばれてる可能性も。目標も夢もなく「大企業=安定」とだけ教えられ、考えることもせず、信じる輩が行き着く先は、社畜という役職かもしれません。
— かめ🇸🇬 (@Marceryoma) October 18, 2021
5年から10年もすれば、
給料が全然上がっていないことすら疑問をいだかない。
まさに、日系企業の恐るべし、
世界トップレベルのマインドコントロール。
はい、一流の社畜社員の出来上がりです。
それに比べて、シンガポールは、
「上司うざいなぁ。」
「思ってたのと仕事が違う」
さっさと、人材派遣会社に連絡。
こっそりと転職先を探して、
1ヶ月前に辞めまーすって言って、
さようなら。これが当たり前なんです。
彼らは、基本残業はしません。
もちろん例外はいますが。
マインドとして、
今日終わらせなければならない仕事がなければ、
基本、定時に帰って家族と過ごします。
飲みにもあまり行かないです。
日本人みたく、21時まで残業して、
1時間半も帰宅にかかるのに、
「飲みに行くかぁ」という上司。
終電で帰るのが、すごいんだとか意味不明な雰囲気。
しかも、飲んで話している内容は、単なる愚痴。
どっちの働き方が、
自分を大切にしているか、
人生を大切にしているか。
明白な気がします。
一方で、この仕事は流石に、今日までにやってくれるよねって思っても、
やってくれないで、2、3日後に平気で対応してくるのが、シンガポール人。
「仕事」の重要度や納期に関しては、
日本人と大きなギャップがある気がします。
いまだにイラッとすることがあるのが、
正直なところ。
日本人からすると、
全然働かないやん、コピばかり飲みやがって…
もうちょっと大人の言い方すると、
限られた時間で最大限の80%くらいは頑張る。
いずれにせよ、平日の残業は少ないです。
しかし、いざ大きなビジネスチャンスがあると、
土日もなりふり構わず、働きます。
このギャップに、キュンッと来たのが5年目くらいだったかなと。
理由は簡単で、彼らはKPIがあります。
KPIとは、仕事で達成すべき定量的な数字です。
売り上げ3億とか、利益35%以上とか。
これが、日本と違ってとても明確になっているんです。
それに関係するとなれば、土日も圧倒的なパワーで仕事します。
KPIを過達すると、ボーナスがどびゃっと入るから。
月給の3倍、4倍は当たり前ってとこも多いです。
日本と違い、KPIが悪いと、ボーナスなしも普通にあります。
日本の大手企業は、めちゃもらえることはないですが、
ゼロってことは滅多にない感じ。
ボーナスの上下振動リスクが低いと言えるかも。
シンガポールは、ハイリスク・ハイリターンですかね。
だから、KPIに関わることであれば、土日も関係ないのです。
誤解を恐れずいうと、日本人よりシンガポール人は、
お金に対する執着が強いと言えます。
日本人って、陰で愚痴言うじゃないですか。(偏見)
会議では発言もせず、
会議室から自席に戻るまでに、
ボソボソ談話の始まりです。
A部門の木村部長と中田課長が、こう言うんです。
木村部長「B部門の田中部長の言ってること、マジだめだよなぁ。わかってないな」
中田課長「ええ。。ほんとそうですよね。」
一方で、シンガポールの場合、
A部門のEdi部長とAnthony課長らが、B部門のKevin部長に
「おいおい、何言ってんだよKevin。これはこうしたほうがいいじゃないか」
「違うよ、Edi、Anthony。これはこうやるの。わかった?」
「XXXXXXX。ウキー」
「●●●●●●●。もぎゃー」
「あっ。時間だわ。次あるから。またね」
何も結論が出ないのですが、終わるんです。
そして、気づいたのですが、
日本式みたく結論でなくても、
結局そのビジネスの当事者が、進めるしかないので、
シンガポール人も勝手に進むんです。
シンガポール人が大切にしているのは、
会議で思っていることを主張しなければ、それは負け。
そんな感覚があり、どう結論を出すかなんて重要ではない。
その結論も、お客さんの鶴の一声で変わることもある。
それを重々承知しているような気がします。
今まで、説明してきたように、
日本人に比べて、個性があり、癖が強いシンガポーリアン。
これを束ねるマネジメントは、ストレスMAXでしょう。
ストレスMAXの仕事は、給料が高い。当たり前です。
シンガポールでは、大手企業の部長は本部長級になると、
2000万円くらいはもらってます。
ちなみに、カメリーマンのところの私の上司(Vice President)は、2500万円。
MD(Managing Director)は4500万円位もらってます。
日本では、技術者が社内で評価されると、
なぜか、途中からマネジメント職。
部下をマネジメントするイロハもないのに、
いきなり40人のスタッフを管理する。
そりゃ、無理って話ですよね。
シンガポールは、もちろん最初は営業、エンジニア、マーケティングなどの、
業務をしていますが、マネジメントになったら、
しっかりとマネジメントの勉強をしている印象が強いです。
技術を学ぶのと同じ感覚で、「マネジメントスキル」を磨いています。
日本は、おっさんになると、偉くなる。
すると、勉強することを怠り、若手の話している内容についていけない。
それでも、一丁前に何かいちゃもんをつける。
つけなきゃいけないと思ってる。
日本とシンガポールでは、マネジメントに対する感覚が違います。
若手もシンガポールでは、
マネジメントの人たちに敬意を持って、対応していることが多いです
グローバルで働く力を大切にしたい
こうやって、シンガポールで仕事をして、
色々な国の人と働きました。
そこで強く思うのは、
こんな感じです。
かめリーマンは、日系企業にいた頃は、
マネージャクラスで、年収700万円程度。
今は、シンガポールで働いて、年収1500万円。
物価などの違いはあるものの、
十分な暮らしもできているし、
子供の将来を考え、十分な教育を、
受けさせていることができてるかなと。
日本では100%無理です。
海外がいいんだと安直には思っておらず、
日本人のビジネススキルは、今でも世界トップレベルと思ってます。
でも、英語が話せないことで、圧倒的に損をしています。
英語ができれば、自分の技術と掛け合わせで、
年収1000万円はいける。そんな世界があることを知ってほしいです。
そして、日本人は仕事が全てとは思ってないけど、
会社に行けば、それが全て。
17時になっても、当たり前のように残業。
当たり前と言うより、深く考えずに残業。
それを20年間も続けている。
いつしか、奴隷のような人生。それにすら気づいてない。
海外では、自分の人生、家族ファーストです。
そのために仕事で、お金を稼ぐ。
人生の優先度が違うと思います。
こういった、考え方の方が、人生がより楽だし、楽しいのかなと感じています。
まとめ
いかがでしたか。
シンガポール人と仕事をして8年。ただ思うことを書いてみました。
グローバルな働き方の、少しでも参考になればと思います。
シンガポールの働き方が良い、日本の働き方がダメ。
そうは思っておりません。
ただ、グローバル化、国境なきビジネス環境を考えると、
日本の働き方が、常識だと思い込むのは危険です。
もっと、高い視野と視座を持って、
世界に目を向けてみては、いかがでしょうか。