・海外営業に向いている人ってどんな人なの?
・海外営業でやっていくのに必要なスキルって何…
・将来は、海外で働いてみたい…
こんな悩みや疑問を解決します。
学生時代に英語を勉強してきた。
その目的の1つとして、
海外営業になって、
ゴリゴリと外国のクライアントと、
ネゴして仕事するぞ。
近未来に、間違いなく弱小化する、国内産業を考えれば、
こういった方が増えて、強い日本が復活して欲しいなと、
個人的に思っています。
海外営業に関して、結論から言うと、
こんな感じです。
いきなりですが、海外営業だからと言って、
海外に出張して営業することなんて、
意外に少ないです。(業種によるところはありますが…)
カメリーマンは、海外駐在4年、海外出張は約20カ国。
今は、シンガポールで現地採用として働いて、8年が経ちます。
この記事では、その経験も踏まえて、
海外営業の仕事内容、向いている人の特徴について解説します。
Contents
海外営業に向いている人は?|仕事内容から必要なスキルを分析しました
海外営業に向いている人を、
一言で言うなら、
小さなことを気にしない人です。
時間にルーズな南米の営業マン、
それは自分の仕事でないと叫ぶ、シンガポールのマム、
やると言ってたのに、100もの言い訳を最後にしてきて、
やらないアメリカ人のテキトーマン。
海外営業は国内営業と比較して、様々な事が不透明な状況の中で、仕事しなければいけないストレスがあります。
国内営業は海外営業と比較して、国内特有の顧客は神様という文化があり、顧客から要望が細かいというストレスがあります。
どっちが向いているかは、人によると思います。
— しーせ (@cisse_zh) October 18, 2020
日本では当たり前だろって、
理論を持ち込むと、病んでしまいます。
(´A`。(´A`。(´A`。
仕事内容も、必ずしもみなさんが思い描く、
営業ではないと思います。
ひたすら、現地法人の数字管理だったり、
1年に一度も海外出張もしない部署だってあります。
海外営業の仕事と向いている人を、詳しく分析していきましょう。
海外営業って何するの?
海外営業というと、
ほとんどの日系企業の海外営業の仕事は、
「現地法人のサポート」です。
どんな仕事があるかというと、
こんな感じです。
ご覧のとおり、海外営業が、
現地のお客さんのところに行って、
営業するなんてことは、ほぼありません。
だって、日本にアメリカからおっさんが来て、
「これ、めちゃいいで!買ってやぁぁ」
「あっ。もう明日にはアメリカに帰るね。またね。」って言っても
すぐに、日本の堅物おっさんは買いません。
日本人でなくても、買わないっすね。。。
シンガポールでは、シンガポールの営業。
郷にいれば郷に従えです。
現地には現地の、お作法があります。
よっぽどビジネス文化に、精通していない限り、
現地人を差し置いて、
直接やり取りすることは皆無でしょう。
海外営業といいながら、「予算、法務、総務」といった、
アドミン関係の仕事が、メインになることが多いのです。
海外の営業をサポートする、提案書を作成するのは、
海外営業というより、技術スキルがあるエンジニアです。
本社で開発した製品エキスパートは、
現地法人から重宝され、引っ張りだこになることもあります。
海外営業に求められるスキル
上述した業務ができるためには、
どんなスキルが求められるのでしょうか。
海外営業に向いている人は、
以下のスキルを持っています。
勉強すれば、誰でも改善できるものばかりです。
英語でe-mailのやり取りができる
現地法人とのやり取りが、業務のメインですから、
英語でメールの読み書きができないと、話になりません。
海外営業に配属される前に、
ビジネスメールの基本的な使い回しは、
一通り、勉強しおきましょう。
メールを返信する際に、
毎回どうやって書けばいいのか、
ネットで調べてたら、キリがありません。
作業効率が落ち、上司からは、
できない部下のレッテルを貼らちゃう。
メールの基本形は、決まっていますから、
覚えてしまいましょう。
最近はメールだけでなく、
LINE・WtatsAppなどのチャットで、
気軽にコミニュケーションをする機会が増えてます。
こういったフランクなやり取りにも、
柔軟に対応できるようにするには、
以下の本を1冊やれば十分です。
電話会議で簡単なコミニュケーション
メールの次は、電話、Web会議の対応です。
現地法人との会議の設定や、ファシリテーションを、
任せられるようになります。
会議となると、ある程度のスピーキング力が必須。
事前に会議の目的を明確にして、
確認すべきことをリストアップ。
英語で言えるようにしておきましょう。
全ての会話を100%理解して、
コミニュケーションする必要はありません。
そんなん、ほぼ無理です。
自分だけでなく、相手の英語力にもよるわけですから。
会議を経験するとわかるのですが、
意外に思ったことを、口に出すことができません。
「あ〜、う〜。。」のオンパレード。
これは英語の脳回路ができていないことが原因です。
簡単な言い回しは、何も考えなくてもパッと口に出せる必要があります。
「犬」といったら、なにも考えずに「Dog」と口にできますよね。
この脳回路をビジネスでの言い回しでも、
作る必要があります。
上記の本は、日本人に衝撃を与えた本と、
言っても過言ではありません。
中学生の時に、習った英語の文章ですら、
いかに瞬時に話すことが、できないかを痛感できます。
この本に書いてあることが、
何も考えずに、さらっと言えるだけで、
会議でのファシリテーションは、
ずっと楽になりますよ。
数字に強い(予算管理サポートができる)
海外営業の仕事で、個人的には辛かったのが、
現地法人の予算管理サポートです。
サポートと言うと、聞こえはいいですが、
要は本社の日本人のお偉いさんに、
報告するために、現地法人に、
毎月ネチネチネチネチ、
数字どうなってんだと脅迫。。。
いや、ヒアリングするのです。
現地法人からすると、
普段は何も助けてくれないくせに、
「数字だけグダグダ聞いてきやがって、くそ本社がぁぁぁ」
って感じです。
かめリーマン的には、
こんな仕事してる、海外営業はいらないと思います。
そんな人員は削除して、
現地法人に投資した方がよっぽどマシ。
海外の現地法人に「先月の売上と今後のオーダーの見通しを送ってください」とメールして、届いたエクセルの数字を社内の複数のシステムに一つひとつ手打ちする。また別の現地法人にメールして、、その作業を1ヶ月繰り返す。一般職の事務社員でしょうか?いいえ、メーカー総合職の海外営業の仕事です。
— ランドナー (@irukaotoko) April 29, 2020
入社直後は海外営業ってカッコいいなあ面白そうだなあと思ってたけど、
話を聞く限りだと国内にいて数字追ってる事が多いらしいから想像とはなんか違うようだ— 部品くん (@buhinkun) May 30, 2020
でも、残念ながら、
これが海外営業の業務の1つ。
海外営業で活躍したいなら、
このスキルは必須です。ポジティブに考えれば、
ここで数字に強くなっておくと、
将来、海外の会社で働く時に、絶対的な強みになります。
英語で数字がパッと思い浮かぶようにしましょう。
「今月の受注は、1億2,350万円を見込んでます」とか
「対前年同月比24%」とか、
すぐに英語で理解し、口に出せますか?
本社で偉そうに数字を聞いているのに、
数字が聞き取れないなんてなると、
現地法人のイライラはMaxですよ。
インコタームズを理解している
インコタームズ??、
なんじゃそりゃ!という人もいると思いますが、
海外営業の業務として、知っておくべき知識の1つです。
インコタームズも理解してないましてや覚えてもいないやつは海外営業なんてやるな
— だて (@date_usg) November 10, 2015
僕が働くアメリカ現法は中国工場から製品を輸入してアメリカの顧客へ販売しています。客先に見積を提出する際必ず盛り込むのがインコタームズ(貿易条件)です。大雑把に説明すると輸送費をサプライヤ又は客先のどちらが負担するかということです。弊社の場合海外営業や現法営業は覚える必要があります。 pic.twitter.com/9nWjhmPBB3
— Shine (@Lazy_Kaishine) August 26, 2019
インコタームズとは、
「International Commercial Terms」の略。
国際商業会議所というところが、
貿易取引における費用負担などの条件を、
定めた国際規則です。
簡単に言ってみると、
製品を海外に輸出する時の、費用負担のルール。
例えば、日本の製品を、
海外のお客様に売るケース。
その製品を輸送する際に、
費用はどこまでか負担するのか、
決めましょうって話。
相手の国の空港まで?成田空港まで?、それともお客さんの会社まで?
ざっくりいうと、こんなことを決めるのがインコタームズ。
そしてこれってかなり重要です。
成田空港までなら、飛行機での輸送費は相手持ちですから、
コスト削減になりますしね。
インコタームズは、覚えるべき名前が多くあります。
例えば以下のようなものです。
海外のお客さんや、現地法人と、
ビジネスをやり取りする上で、必須の知識。
知らないと、契約する時に何もできず、
あたふたしてしまいます。
ここは集中して、勉強しましょう。
いったん覚えれば、仕事で経験を積むことで、
インコタームズに関しては、呼吸をしているのと、
同じようにサクッと対応できるようになります。
勉強する際は、最新情報を取り入れている、
参考書を選ぶようにしてください。
日本の関係部門とコネクションを作ってあげられる
現地法人からと問合せに、
日本本社の技術者とのリンクアップがあります。
「最新のフィンテックの技術情報を知りたがっている」
「過去5年間の商品の売り上げをAIを使って分析し、今後の戦略をたてたがっている」
お客さんが望んでいることに関して、
日本本社の技術やサービスがあてにならないか、
問合せをしてくるのです。
ITに限らず、製造業でも、食品業でも、
日系企業であるかぎり、日本に問合せは必ずあります。
いかに迅速に、回答してあげられるか。
普段から関係事業部と、コネクションを作っておくことで、
あなたに対する評価はグッと上がります。
信頼関係ができると、他の業務でも彼らは、
積極的にサポートしてくれるでしょう。
ただ、数字を聞くだけでなく、
Give & Takeの関係を作ることがポイントです。
海外営業に向いている人になるために
上記のスキルを身につければ、
海外営業としてやっていくことは可能です。
それ以外にも、メンタルや心も持ち方を意識するだけで、
より、海外営業に向いている人間になれます。
グローバルな商習慣を理解すること
日本って世界的にみても、特殊な国です。
ビジネスの仕方や、常識が、世界から見たら、
絶対的にずれています。
そんな国で20年以上も生活してきた、
我々は意識を変える必要があります。
グローバルの商習慣をまずは、勉強しましょう。
かめリーマンは海外出張や駐在して、
この違いに、何度もイライラしていました。
自分の常識は、他人の非常識。
この感覚を持つことは、
海外営業には必須と思います。
海外営業に求められる英語のレベル
もう一つ大事なのが、
英語レベルですね。
どれくらい英語が話せると、
海外営業としてやっていくことができるのか。
もちろん各企業によって、要求されるレベルは違います。
かめリーマンは、7年間の海外業務経験を通じ、
なんとなくわかってきました。
業種がどうであれ、
必要最低限のレベルや、
身につけておくべき、英語のリスニング・スピーキングの知識は一緒。
こちらは、別記事で詳細を解説しました。
ざっくり目安を言うなら、
(参照:英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019年度)
TOEIC600点が、最低ラインです。
将来、海外で働きたいと思うなら、
800点以上は、あったほうがいいです。
海外営業で駐在員に選ばれよう
海外営業になりたい理由が、
海外に駐在できるから。
こんな方もいるのではないでしょうか。
これは正解です。
日本で海外営業しているより、
100倍はエキサイティングですから。
日系の大手企業では、
海外駐在員として、
赴任するタイミングが、
何パターンかあります。
上から、20代後半、30代後半、50代前後といったところでしょうか。
①は大企業の海外営業だと、ほとんどの人が行ける場合も。
個人的には、最初は大企業の力を利用して、
駐在しちゃえばって思います。
②は海外営業の中でも、
優秀で、社内の評価が高い人が、
選ばれる傾向が強いです。
そこで、結果を残して帰ってきた人が、
数年後に、③のように、現地法人の要職(社長とか)として、
カムバックすることが多いです。
海外営業で働きたいと、思う人の多くが、
将来は現地で、働いてみたいと思ってるはずです。
それなら、駐在員の道をゲットするのが、
一番効率が良いです。
駐在中に、現地で転職しちゃう人もいるくらいですw
海外で働きたいなら情報収集を怠らない
入社してみたものの、
海外営業に配属されなかった、
海外駐在員として選んでもらえなかった方もいるでしょう。
大丈夫です。海外で働くチャンスはいくらでもあります。
入社した企業では、縁がなかったと思って、
他の会社での海外営業の道を探りましょう。
実際に転職サイトで、海外案件の探してみてください。
案件はかなり多くあるものです。
ここ10年間の、日系企業の海外進出数は10倍。
単純に言って、案件は10倍多くなっています。
まずは、自分の手で情報を収集しましょう。
行動しない人には、いつまでたってもチャンスは近づいてきませんからね。
まとめ
いかがでしたか。
海外営業の仕事内容や、
向いている人ってどんな人なのか、解説しました。
- 海外営業は、営業というより予算管理・総務の仕事
- 小さなことを気にしないメンタルをつける。筋トレがおすすめ
- TOEICは最低600点、海外で働きたいなら800点以上を目指す
- 海外の仕事は増えている。転職サイトでリアルな情報収集をしよう
こんな感じでした。
海外営業と言っても、営業がメインでない可能性は高いです。
それでも、現地法人のサポートを通じて、
得られる充実感は、きっとキャリアアップの糧となります。
将来、海外で働きたいと思っているなら、
一度は経験しておいた方がいい、職種と言えると思います。