・TOEIC公式問題集は良いって聞くけど何がいいの?
・どうやってTOEIC公式問題集を使えばいいの?
・TOEICのスコアはどれくらい上がるの?
こんな悩みや疑問を解決します。
TOEICの勉強をしていると、「公式問題集が良いらしい」という話をよく聞きます。(公式問題集とは「公式TOEIC Listening&Reading 問題集」のこと)
私自身、「公式問題集がいいという話は聞くけど、実際どうなのかわからない」というところから勉強を始めたので、その気持ちはよくわかります。
そこでこの記事では大きく、以下の2点がわかるようになります。
・公式問題集がスコアの壁を越えられる理由
・公式問題集のおすすめな使い方
私は独学で、450点から800点を超えるまでスコアを伸ばしましたが、いくつかの「スコアの壁」を経験しています。
私の場合、500点台と700点台に壁があり、特に700点台の壁は大きく分厚かったのをよく覚えています。(800点台に伸ばすまで1年以上かかりました)
この記事では、公式問題集の特徴を紹介した後、その使い方について説明します。
公式問題集をすでにお持ちの方は、最初の項目は読み飛ばしていただいても構いません。
「公式問題集のおすすめな使い方」だけを読んでください。
Contents
【スコアの壁を超えていく】TOEIC公式問題集がおすすめな理由
相当な数の教材を試した私ですが、その中でも断トツで一番おすすめなのが公式問題集です。
ここではまだ公式問題集を持っていない人や、その強みを知らない人のために「公式問題集を使うとスコアの壁を越えられる」理由を説明します。
問題が本番の試験にそっくり
これは公式問題集が最強な理由の中で、一番大きく、受験生にはありがたい話です。
TOEICの本番試験を制作しているETSが、公式問題集を作っているので、出題傾向、難易度はもちろん、リスニング問題の音声(話し手の声)までが同じなのです。
問題集の大きさが本番試験の問題用紙の大きさに同じ、スコア換算の信頼性が高いといった、公式問題集ならではのメリットもあります。
スコアの壁を超えるには「いかに本番試験に似た問題を同じような環境で勉強ができるか」がポイントです。
中身の問題だけでなく、その他の細部に至るまで「本番にそっくりな問題」なのはうれしい限りですね。
模試が2回できる(CD付)
1冊で、本番そっくり(と言うかほぼ同じ)な模試が2回できるようになっています。
時間計測や室温、音響まできちんと準備し、本番試験前に模試を2回もやれば試験慣れは十分でしょう。
模試系の問題集は他にもたくさん出版されていますが、出題傾向、難易度等、最も信頼性が高いのが公式問題集です。
勉強期間中、一番重要な時期に公式問題集を使って模試をするのがいいでしょう。
模試が終わっても長く使える
公式問題集は模試としてだけでなく、その後の「勉強教材」として使えます。
「模試をやって終わり」という受験生が多いのですが、スコアを伸ばしていけるかどうかのカギは「公式問題集を徹底的にやり込むかどうか」にかかっているのです。
私の場合、「模試として使い終わった公式問題集をやり込む」という勉強法に切り替えてから、700点台のスコアの大きな壁を越えることができました。
「本番そっくりな問題」ばかりの公式問題集をやり込むからこそ、スコアが伸びるのです。
公式問題集のおすすめな使い方
ここでは、公式問題集のおすすめな使い方について詳しく紹介します。
「公式問題集がいいよ」という声はよく聞きますが、本当に活用できている人は少ないのではないでしょうか。
実は、「公式問題集を徹底的にやり込むこと」こそが、TOEICのスコアの壁を越えることにつながるのです。
まず2回、きちんと模試をしてきちんと復習する
公式問題集の設計通り、まずは2回、「模試」として使いましょう。
繰り返しますが、「本番そっくりな問題」ですので、以下の点に注意して試験環境も「本番そっくり」にすることが重要です。(「試験慣れ」という要素も大きなポイントなので)
・模試の時間帯(13時~15時、試験など)
・机の上の状況(鉛筆と消しゴム以外しまう)
・解答用紙、問題用紙(公式問題集)の準備
・音響
・室温、湿度
・明るさ
模試環境を整えるのは誰でもできることですが、しない人がほとんどです。
誰でもできることを、きちんとやるということでも十分差をつけたり縮めたりできるので、きちんとやりましょう。
模試が終わったら「復習」です。
充てられる時間に応じてすべての問題を復習するか、間違った問題にするかを決めましょう。
公式問題集の問題解説を読みながら、わからないところを理解できるよう、復習には十分な時間をかけましょう。
余裕があれば、「合っていたか間違っていたか」ではなく「自信を持って解答できたか、不安があったか」という観点で振り返り、「不安があった問題」についても復習しましょう。
さらに「復習ノート(メモ)」を作ることができれば復習は完璧でしょう。
TOEICの経験値が豊富な人ならわかりますが、受験生によってクセがあり、間違える問題や苦手な問題やジャンルには偏りがあるものです。
だから、間違いやすい問題や繰り返し勉強する中でわかる苦手なことを、何でもいいので「復習ノート」に書きためておき、試験直前の時間や前の日などにサッと見直すのが効果的です。
「きちんと模試をして、きちんと復習する」という当たり前のことから、当たり前にやりましょう。
模試の流れの中で苦手分野を把握する
模試を2回もすれば、TOEICのスコアを落としている理由やその箇所がわかってきます。
時間が足りない
リスニングが聞き取れない
特にパート5の正答率が悪い
わからない単語が多い
模試2回でわからない人は、模試をする回数を増やしましょう。自分の弱点を知ることはとても大事なことなので。
また、弱点を知った上で、そこが弱い原因を考えましょう。
例(左:弱点、右:原因)
・時間が足りない → 英文を読むスピードが遅い
・リスニングが聞き取れない → 練習量が足りない・リエゾン/リンキングを知らない
・特にパート5の正答率が悪い → 基本的な英文法を理解していない
・わからない単語が多い → 単語の勉強に時間を割いていない
弱点を把握し、その原因を分析したら、あとはひとつひとつクリアしていくだけですね。
公式問題集を使ってディクテーションとシャドーイングをやり込む
模試、復習をして弱点の把握、分析までしたら、最後は公式問題集を使ったディクテーションとシャドーイングです。
公式問題集を「徹底的にやり込む」とは、このことを言っています。
公式問題集を使ったディクテーションの方法
ディクテーションは、「英語の音声を聞いて、一言一句違わず書き起こす」トレーニング方法です。
これをすることで
自分の聞き取れない音がはっきりする
聞き取れない音が聞き取れるようになる
英語の音声を、聞いた先から理解するための突破口ができる
というメリットがあります。
初心者はもちろんですが、700点台クラスの人も実は聞き取れない音はたくさんあります。
私は700点台のころ、「自分は聞き取れている」と思っていました。というのも、リスニングパートは350点以上のスコアがとれていたからです。
しかし、ディクテーションを初めてした時の感想は「オレってこんなに聞き取れてなかったんだ…」というものでした。
700点クラスでも最初は、単語を数個書いているうちに、音声が先に行ってしまって書き起こせなくなるなど、ディクテーションには時間のかかるものです。
壁を乗り越えるには誰もが通る道なので、コツコツやっていきましょう。
やり方は簡単で、紙と鉛筆と音源があればできます。
時間もかかりますし、何冊もの量をこなす必要はありません。公式問題集を信じて、1冊をやり込むのがいいでしょう。
紙とペンを用意するのがめんどくさい、外出中の隙間時間でサクッとやりたい方もいるかもしれません。
そんな方はモバイル1つで気軽にディクテーションができるスタディサプリのアプリを利用するのもありでしょう。
慣れていない人はパート1から取り掛かるのがおすすめです。音声をスタートし、聞き取った英語を書き起こしていきましょう。
この際、難しければCDを止めながらでも構いません。
みなさんそれぞれのペースで進めるのがいいでしょう。
慣れてくると、英語音声がはっきりと聞こえるようになり、さらには頭の中に意味として残るようになるのでCDを止める回数は減っていきます。
この状態になれば800点以上とれるようになるでしょう。
大事なことなので繰り返しますが、ディクテーションは極めて効果が高く、スコアの壁を破っていくのに必要なトレーニングです。
その分みなさんの「粘り強さ」が求められます。
「あぁ、全然聞き取れないわぁ…」と感じても、必ず伸びる瞬間が来ます。
TOEICに出てくる音声のパターンには限りがあるので、それを全部押さえればTOEICのリスニングは怖いものなしということです(1冊で十分です)。
諦めず、折れず、ただやるのみです。
公式問題集を使ったシャドーイングの方法
シャドーイングは、「英語の音声を聞いて、スピードそのままに一言一句違わず声に出していく」トレーニング方法です。
これをすることで、
集中力の向上
聞き取れていなかった音の理解
英語を頭から理解する能力向上
が期待できます。
直接TOEICには関係ないかもしれませんが、スコアを伸ばすだけでなく、実際に使える英語にすることを意識しましょう。
TOEICのスコアは高いのに、英語が全然喋れないと会社で評価されてしまう人がいます。それではもったいないので、ぜひシャドーイングはTOEICの勉強と一緒にやってください。
仕事で英語が戦力になるために必要な勉強に関しては別の記事でまとめておきました。
シャドーイングのやり方は簡単です。
音源があればできてしまうのです。
音声を流し、「聞こえてきた先から声に出していく」というのが本来のやり方ですが、難しい場合は、公式問題集を見ながらでもいいでしょう。
流れてくる音声のスピードについていけるよう、「公式問題集の英文を見ながら音読する」ことになります。
紙と鉛筆を用いないだけで、基本的な方法は「公式問題集を使ったディクテーションの方法」と同じです。
パート1から始め、パート4まで、すらすらと口ずさめるようになるまで、ただただ繰り返すのです。
始めからうまくいく人はいません。
私も700点台だったにもかかわらず、まったくできず、「自分のヤバさ」に本当に驚いたのを覚えています。
ただ、スラスラできるようになったころには、800点を超える実力がついているものなので、それを信じてがんばりましょう。
まとめ
この記事では、「公式問題集が最強な理由」と「公式問題集の絶対おすすめな使い方」について紹介しました。
公式問題集は本番試験を制作しているETSが編集しており、市販されている教材の中では最も信頼性の高いものです。
しかも、難易度も一定なので初心者から上級者までどのレベルにある受験生にもおすすめです。
これほど価値のあるものを使いこなさない手はありませんね。
公式問題集は誰でも手に入れることができますし、その使い方などはこの記事ですべてオープンにしました。
あとは「やるかやらないか」だけです。
タメになる情報があっても、「実際に動く人は数パーセント」と言われるそうです。
みなさんの健闘をお祈りしております。