・将来海外で働きたいけど外国での生活は心配…
・海外で働くのに大切なスキルやマインドって…
・海外は日本の働き方全然違うって本当なの?
こんな悩みや疑問を解決します。
海外で一度は働いてみたい。
将来は海外で仕事を見つけて移住したい。
突然、海外駐在が決まってしまった。
理由はどうであれ、海外で働くことになった時に知っておくべきことはあります。
かめリーマンは数十カ国の海外出張経験、4年間の海外駐在員を経て、今はシンガポールで現地採用として働いています。
この経験で感じたのは、日本での働き方が当たり前と思っていると、海外での仕事は時には辛くて苦しいものになってしまうということ。
私の同僚は、海外での生活が合わずに1年も経たないうちに本帰国してます。
海外で全く苦もなく生活できる人と、適合できずに精神的にやられてしまい帰国する人の違いは何なんでしょうか。
この記事では、海外で働くのに持っておくべきスキル・マインドセットを経験に基づいて解説します。
ぜひ参考にして、役に立ちそうだなと思う部分があれば実践してみてくださいね。海外での生活・仕事が楽しくなりますよ。
Contents
マインド①相手に完璧を求めない
日本人とは違って、依頼したことに対するアウトプットの精度に大きなブレがあります。
私たちとしては100のことを要求したつもりですが、60で帰ってきたり、時には返ってこないこともあります。
かめリーマンの経験ですが、日本人は期待するレベルが高過ぎる傾向があります。
国民性によるものだと思うので仕方ないことなのかもしれませんね。
海外では100を目指すマインドセットはありません。パッと作ってまずは相手に提出する。必要だったらそっちで直してねって感じ。
海外で働く時は「期待したものは出てこない」と想定しておくことが大切。
メンタルが壊されないように、そういうもんだと思うようにしてください。
出てきたアウトプットは修正させるのではなく、出てきたもので仕事を進めるように心がけましょう。
どうしても必要な時は、作業を再依頼するのではなく、直接話してその場で直すようにするのがベターです。
出てくるものはプロトタイプと思って、基盤ができていたら自分でスピード感を持って磨き上げるのがいいでしょう。
日本人が神経質過ぎるだけで、60の出来でも意外に仕事は進むものです。
そもそも100点って人それぞれ違うのですから、60点で投げて、後は任せましょうというマインドですね。
マインド② すきまの仕事を拾って積極的に実行する
海外グローバル企業で働く時は、ジョブディスクリプションを設定します。
ジョブディスクリプションとは、「あなたに会社でして欲しいことはこれとこれ」と細かく設定することです。
従業員はこのジョブディスクリプションに基づいて仕事をします。
このマインドが日本人の何十倍も強いのです。
日本企業の場合、KPIなどの目標を設定して、年に1度か2度、業績評価をするところが多いです。
評価はKPIを達成したかというより、「頑張って働いた」、「夜遅くまで残業した」など、「頑張った」感が重視される傾向が強いです。
海外ではジョプディスクリプションが全てです。
ここに書かれている内容をどれだけ達成できたか。それで1年間のボーナスが決まるのです。
達成できないと0円なんてこともあります。
よって、彼らはジョブディスクリプションに書いてないことは、まずやってくれません。
誰かやってくれないかなぁと言う、微妙な隙間の仕事ってあると思いますが、自分に関係ない限り、自発的にやってくれる人はいないと思ってください。
日本人は几帳面なため、隙間の仕事を見つけるのが得意です。
海外で働くなら、その隙間仕事を積極的に行って、周りをサポートしてあげるスキルを身につけましょう。
日本人がグローバル企業で、評価されやすい場所です。「あいつは仕事の品質が高い。細かいところまで目が行き届く」
ここは日本人のどこにも負けないスキルです。大いに利用しましょう。
自分でどうしてもやりたくない場合は、マネジメント(日本で言う、部長や事業部長など)に、正直に「これは私の仕事ではありません。誰かをアサインしてください」と伝えましょう。
マネジメントが納得してくれれば、ちゃんと他の人をアサインしてくれます。
頼みづらいなと思う必要はありません。海外ではマネジメントの仕事の1つとして認識されていますので、日常のありふれた光景です。
日本人と海外(シンガポール)の働き方の違いを、簡単にまとめてみました。
マインド③会議では必ず質問をする
会議では「発言しない=仕事をしていない」と思われる傾向があります。
日本の企業文化だと、些細な質問であれば忖度して、その場で確認するのをやめてしまったりしますよね。
グローバル企業になると質問をすることで、「こいつはプロジェクトに興味を持ち、積極的に参加してくれている」と周囲が認知します。
どんなに基本的なこと、細かいことでも質問はしましょう。質問することは大切なこと、質問されるとうれしいものだという感覚を持ちましょう。
最初は質問すること自体が難しいので、「1会議に1質問」と目標を設定して、とにかく発言をしましょう。
マインド④ポジティブシンキングでとりあえずやる
グローバル企業で仕事をしていると思っている以上に想定外のことに出くわします。
どうしても明日までに終わらせなければならない仕事があっても、平気で6時になるとみんな帰ってしまう。
かめリーマンはあるプロジェクトの入札が明日までで、前日に同僚と作業を分担して必死で準備をしていました。
同僚が「オッケー。21時までには終わりそうだから、先に帰ってて」と言ったので、安心して帰宅。
次の日の朝、メールを見てみると「こことここはできていない。もう夜遅いし誰も手伝わないからしょうがない」みたいなメールが。。
イライラマックスですが、そんな時に愚痴ばかり言っても何も解決しないです。ポジティブシンキングになれるか。
「あと3時間で提出締め切りだ。この困難な状況を乗り越えれば、メンタル最強になる。次に似たようなことがあっても無敵や!イェーイ!!」
これくらいのメンタルを持ちましょう。最初はもちろん難しいですが、空元気でもいいかポジティブシンキングで乗り越えましょう。
グローバル企業はチャレンジする人を評価する傾向が強くなってきました。失敗しても次に生かせば良いのです。
「growth mind」(成長思考)という言葉が注目を浴びており、これこそが最も大切なことであるという風潮が強くなってきています。
マインド⑤英語に自信がなくてもビビらない
英語をどんなに勉強しても、英語に対するコンプレックスはなかなか消えません。
少し英語ができるようになったと思っても、ネイティブと話をしてあまりのスピードに全く理解できない。。
インド人の癖のある英語が全く聞き取れない。。
だんだんとネガティブマインドになり、英語を話すのが嫌になってくる。
しかし、かめリーマンの経験から言えるのは、「英語が流暢に話せるかどうか」は大きな問題ではありません。
グローバル企業では世界中の多くの国の人間が在籍しています。
英語がネイティブなアメリカ人、オーストラリア人。英語が非ネイティブなフランス人、タイ人、インドネシア人、日本人。
かめリーマンが働いているとことでは、約40か国の人たちが集まっていました。
英語の発音は独特で、聞き取りづらい英語ですが、議論は活発です。誰も自分の英語が流暢でないことにコンプレックスを持っていません。
先に述べた、ポジティブマインドの影響も少なからずありますが、グローバル企業では「英語がへたか」と「仕事の成果」は全く別物として考えるようになってきています。
大切なのは英語が流暢に話せるかではなく、あなたに価値があるか。あなたの持っているスキルが必要とされれば、英語がどんなに下手でも、しっかりと聞いてくれます。
「アクティブ・リスニング」と呼ばれ、英語が苦手な人に対して、しっかりと確認したいことを聞く姿勢が、ビジネスに必要なスキルと認識されているのです。
世界の人口のうち英語を話す人は約17.5億人だそうです。そのうち約80%近くが非ネイティブスピーカーなのです。
ビジネスする上で、あなたと同じように非ネイティブスピーカーが圧倒的に多いのです。
怖がる必要はありません。あなたに価値があればアクティブリスニングでコミニュケーションは進みます。
あなたもアクティブリスニングで、しっかりと相手の話を聞いてあげてください。
スキル①メールは簡潔に。用件は最初に書く
日本人と違って、海外の人はメールをじっくり読む傾向が少ないです。
最初の2、3行を読んで、関係ないと思ったら次のメールへ行ってしまいます。
依頼したいことがあるので最初に忖度して、「お忙しいところ・・・」みたいな定型文を入れてはいけないということです。
依頼があるなら、ダイレクトに最初の数行で書いてしまいましょう。
その理由を述べた方が良いのなら、その後にできるだけ簡潔に説明しましょう。
日本のように、相手を気遣う文言はなるべく少なくしましょう。心配しなくても、海外では当たり前の習慣なので大丈夫です。
メールを見て、自分のジョブディスクリプションの範囲内なら、対応してくれますし、違うならそれは私の仕事ではないとキッパリと連絡がきます。
スキル②アイスブレークできる小ネタを準備する
海外で仕事をするようになると、いろいろな国の人と話をする機会が増えます。
初対面では何を話て良いかわからないという人も多いと思います。
信頼関係を構築するのはビジネスでは大切なスキルです。
初対面の時に、打ち解けられるための小ネタを意識的に持つようにしましょう。
小ネタの準備は以下のポイントで考えてみてください。
その国の食べ物の話(美味しい、食べてみたい)
その国の交通の話(特にアジアでは大渋滞の話)
その国の観光名所の話
サッカーの話(万国共通)
難しい話を準備する必要はありません。
なるべく相手の国の話をするのがベターです。
サッカーなどのスポーツの話もアイスブレークにはおすすめです。
スキル③英語の勉強は必須。基礎レベルは一気に超える
英語が流暢でなくても大丈夫と話しましたが、基礎レベルは必須です。
海外で働く基礎レベルとは少なくともTOEIC800点〜900点は欲しいところです。
英語の勉強はやり方で全てが決まると言っても過言ではありません。ここはしっかりと知ってもらいたいので、かめリーマンの実際に勉強した方法を別記事にしてみました。
スキル④時間を設定しタスクをスピード感持って回す
仕事は早く回すことを心がけましょう。
対応が遅くいつまでもメールの返信がない、資料の作成に時間がかかっていると、相手からの評価が下がってしまいます。
「アイツに頼んでもダメだ」。そうなったらグローバル企業で生きていくのはたいへんです。
日本人にありがちな質重視は必要ありません。
準備に100%の力を費やすのではなく、60%の出来ですぐに返信して、あとはディスカッションして決めるようにしましょう。
仕事を早く回すには、自分なりのフレームワークを持つことが大切です。
資料はいきなり作成するのではなく、ストーリボードを各ページに30文字以内で簡潔に書いてみるなど、決まったやり方を持っておくと悩む時間が局限されます。
毎回、依頼されたものをなんとなくやっている人は、いつまでたっても仕事のスピードが上がりません。フレームワークに関しては、マッキンゼーの王道の本があるので参考にしてみてください。
スキル⑤日本のことを話せるストックを持つ
幸いにも、多くの外国人と働いていると、みんな日本のことに興味があるんだなぁと感じます。
我々の先祖、先輩方が素晴らしい日本という国を作ってきてくれたおかげです。
アイスブレークの話をしましたが、相手の国のことだけでなく、日本のことも話せるようにしておくと、さらに信頼関係が構築するツールを増やすことができます。
かめリーマンの経験では、以下のテーマをよく聞かれました。
北海道(スキー・雪・札幌)
観光名所(富士山・ディズニー)
侍・忍者
日本について英語で話せるように小ネタを準備しておくだけで、相手との会話が盛り上がり、グッと身近な存在になることができます。
番外編:いつでも転職できるように情報収集する
海外で働くには2つのパターンがあります。
日系企業で働いて、海外営業などに所属して駐在員として派遣される。
もう一つは、海外に行って現地採用されるです。
個人的には、日系企業で駐在員としての経験を積んでから、現地採用を考える方が賢いと思います。
その国に合う合わないは行ってみないとわからないですし、給料水準、保険費用、住宅費用、養育費なども、国によって全然違います。
海外駐在員は、手当が豊富なので、生活に困ることもありませんし、クビになることもまずないです。
現地採用は、あなたの業績が悪くなくても、会社の業績が悪いと、簡単にリストラ対象になることもあります。
まずは、日系企業で海外営業などを募集している案件を、転職サイトで収集しておきましょう。
海外で働きたいと思っても、今の会社では難しいから他の会社に行こうと思っても、そう簡単にあなたが希望する転職案件は転がっていません。
日頃から最新の情報を収集しておくことで、海外案件に出会えるチャンスをなるべく増やしておきましょう。
見つけても、まだ早いと思えば放っておけばいいのです。たくさん情報を集めることで、給料の相場や、どの国に駐在員としていけそうなど、価値ある情報が見えてきます。
まとめ
いかがでしたか。
海外で働くために、必要なスキルとマインドを10個紹介しました。
決して難しいことではないのですが、日本の働き方とは違う部分が多いので、ぜひ身につけていただければなと思います。
海外に進出している、日系企業は10年前に比べると、ものすごく増えています。
海外志向の社員は、これからもっと必要とされて、市場価値が高くなると思います。
若いうちから、英語のスキルを地道にアップさせ、グローバル志向で働けるマインドとスキルを身につけましょう。
世界を相手に仕事をするのは、とてもエキサイティングで、自分を成長させてくれます最高の環境です。